ana rebirthproject

 1903年にライト兄弟が世界初の有人動力飛行を成功させてから、旅行、出張、留学、帰省などで私たちが利用している飛行機。100年以上経った現代では飛行の技術やサービスはもちろんのこと、持続可能な社会を目指す様々な取り組みがあるようです。今回は既に地球温暖化対策や生物多様性の保全などに取り組んでおり日本を代表する航空会社「ANA」と、国内に自社工場を抱え、職人による丁寧なものづくりと確かな品質でこちらも日本を代表するバッグブランド「master-piece」と「REBIRTH PROJECT」のコラボレーションが実現。 異業種によるトリプルネームだからこそなせるクリエーションをご覧ください。

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■ 倉庫に眠っていたファーストクラスシートのストック生地

 ほとんどの方が一度は乗ったことがあるであろう飛行機。その座席のシートを思い出してみてください。
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長時間の空の旅を快適に過ごせるように様々な技術と工夫がなされている飛行機の設計。その中でも移動時間のほとんどを座りながら過ごしますが、今回そんな私たちと特に密接な関係にある座席のシートに着目しました。環境への負荷を低減するために飛行機のパーツの再利用にも取り組むANAですが、お話をする中で飛行機の座席のシートのストック生地があるということを伺いしました。新しい機体を作る際や、座席のシートを取りかえる際に生地をストックしておく必要があるそうです。しかし、例えば規格が変更になったりなど様々な理由で倉庫に眠っているストックの生地があるということでした。これは2010年から行ったLeeとのプロジェクト、「LeeBIRTH PROJECT」の時と同じような多くの企業が抱えている課題でした。倉庫にストックとして眠っていた生地は、"ANA777-300ER機のファーストクラスシート"のストックでした。「この上質で丈夫な生地を何かに生まれ変わらせることができないか」とそこからものづくりの方向性を決めていきました。

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■元の状態からさらに価値を上げるリサイクルが"アップサイクル"

 このようにして今までであれば倉庫で眠ったままの資材や、従来であれば廃棄されてしまっていたいわば価値が低いとみなされていたものに、再び付加価値を与えさらに価値あるものにするアップサイクル(upcycling)を、リバースプロジェクトも行ってきました。

そのひとつが"AIRBACK"です。飛行機から自動車の話になりますが、国内では廃車になる自動車の約90%以上が、鉄くずなども含めリサイクルされています。これ自体、日本の技術として素晴らしいことですが、一方で残りのリサイクルされない大半を占めているのがエアバッグとシートベルトでした。この価値がないとされて廃棄されていたAIRBAG(エアバッグ)に付加価値を与え、世の中にBACK(戻す)ということでAIRBACK(エアバック)プロジェクトを2010年に立ち上げました。
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これまで様々なブランドや企業とコラボレーションを行ってきましたが、ファッションブランドや自動車業界とのコラボレーションがほとんどでした。移動手段という意味では共通点がありますが、「自動車と飛行機という全く別の乗り物から生まれるクリエーションは面白いのではないか」と話は進んでいきました。

そして、「飛行機や自動車を利用するなるべく多くの方々に使っていただけるものにをつくろう」ということでバッグをつくることに決定。このアイディアを実現させるために、かつモノとしてもさらに価値のあるものにするべく、AIRBACKプロジェクトで初期の頃からお世話になっているマスターピースにご協力いただきました。



■ デザインは課題解決である

 ビジネスシーンでも休日の時間でも、そしてやはり飛行機や自動車に乗って旅先でも使えるようなバッグをデザインすることがテーマのひとつでした。シートの素材はウールで、ANAのコーポレートカラーでもあるネイビー。自動車のエアバッグの素材はナイロンでホワイト、ブルー、ピンクがメインの色でした。このままだけではビジネスシーンで使用出来るようなバッグには適さないということで、その点が今回の難しいポイントでもありました。まず普通に考えたのがファーストクラスシートとエアバッグのコンビネーションでしたが、ネイビーとホワイトというはっきりとした2トーンになってしまい、かつウールとナイロンという異素材のためなかなか良いデザインが生まれませんでした。

そこから「それぞれの良さを最大限いかせるようにしましょう」ということで、まずエアバッグに関しては染めることもできましたが、良さを最大限にいかすというコンセプトのもとバッグの内装に使用することにしました。そうすることで頑丈さはもちろんのこと、バッグから物を取り出す際の視認性を高めました。 ファーストクラスシートはデザインとしてドット柄が特徴的で、これをビジネスシーンでも使えるようなワンポイントにすることを考えました。ビジネスシーンで使うには少し明るいネイビーであったということと、ウールという素材ゆえに長期間の使用による毛羽立ちと、雨に弱いという課題がありました。これらを解決するためにファーストクラスシートをコーティング加工をしドット柄が見えるようにネイビーのトーンを抑え、かつコーティングにより毛羽立ちを防ぎ、耐水性を可能にしました。

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こうして2つの素材の良さをいかしたバッグが徐々に出来上がっていきました。さらにファーストクラスシートを際立たせるために、そして強度や軽さなど実用性をより高めるために CORDURA(コーデュラ)という素材を採用しました。バッグやウエアでもよく使用されているためご存知の方もいるかと思いますが、生地のブランド名です。ナイロンの7倍の耐久性を持つ優れた生地で、長持ちもしますし耐水性にも優れているのが特徴です。またポケットにもこだわりを。外側からもアクセスが可能で、かつ紛失を防ぐためにファスナーやスナップボタンを配置したポケット。内装もスマホ、財布、ハンカチ、PC・タブレット、イヤホン、充電器など仕分けができるようにポケットを付けました。



■ 自身のライフスタイルに合う使い方を

 モノトーンのためコーディネートや使用するシーンを選ばないのが嬉しいですし、ファーストクラスシートのドット柄が全体のスタイリングのワンポイントになります。またナイロンをメインとしたバッグですが、所々のレザーが上品で都会的な印象を与えてくれます。ユニセックスのアイテムなので、女性の方にもおすすめです。

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▲リュック ¥24,000+tax


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▲2wayトート ¥22,000+tax


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▲ボディバッグ ¥17,000+tax



■ コラボレーションでなければ生まれない物

 ANAの上質なファーストクラスシートのストック生地と、REBIRTH PROJECTのエアバッグの生地は従来であれば廃棄される運命にあったものです。それらをmaster-pieceによる国内の技術で高品質なバッグに生まれ変わりました。

普段の通勤・通学などで使っていただくことで、このバッグを持つ瞬間に今までとは少し異なった気持ちになるかもしれません。また、旅行先でもこのバッグとともにANAの飛行機に乗り、席に着くときはなんとも言えない心地よい気持ちになるかもしれません。いつもとは違った旅の想い出のひとつになればリバースプロジェクトとしても嬉しいです。商品の詳細はこちらからご覧ください。(※2/1より予約スタート、2月下旬お届け予定です。)