AIRBACKプロジェクトとは? <回収編>

リバースプロジェクトが2011年4月より継続して行ってきた取り組みの一つにAIRBACKというプロジェクトがあります。車が廃棄される際にほとんどの部品がリサイクルされているなかで、頑丈が故に廃棄するほかないのがエアバックとシートベルトです。人の命を守るために機能してきたもの(AIRBAG)に、命を吹き込んで市場に返すこと(BACK)を目的に商品開発などに取り組んでいるのがAIRBACKプロジェクトです。継続して行ってきたことでアイテムもたくさん増えました。今回は普段ではなかなか見ることのできないAIRBACKプロジェクトの裏側の工程をご紹介します。

  1. <回収編>
  2. <洗浄・解体編> 
  3. <染色編> (公開までお待ちください。)
  4. <縫製編> (公開までお待ちください。)

国内の年間の廃車台数は450万〜500万台

自動車一台に対して再資源化率は90%後半


日本国内で年間に廃車される自動車の台数は450万〜500万台と言われています。環境問題への配慮により、自動車一台に対して日本での再資源化率は90%後半とも言われています。その素晴らしい技術の一方で、シュレッダーダストとともに廃棄されてしまうがエアバッグとシートベルトです。人命を守るために非常に特殊で頑丈なつくりのため、何か別のものに再利用することがとても困難です。もしこのエアバッグとシートベルトも再利用され、人間の創造性により有効活用されれば、自動車は限りなく100%に近い水準でリサイクルできる乗り物になります。そのような状況、そして価値観を普及するためにリバースプロジェクトはAIRBACKプロジェクトを継続して取り組んでいます。

前述したようにエアバッグやシートベルトはシュレッダーダストとして処理されるのが主流ですが、AIRBACKプロジェクトに賛同いただいている株式会社エコアールと連携させていただき、エアバッグとシートベルトの回収をしていただいています。

ドアを完全に締め、ガラスの破片が飛び散らないように特殊なマットで自動車を覆います。その後に電気を流すと、大きな爆発音とともにエアバッグが一瞬で作動します。ドアを開けると焼けた匂いが辺りを漂います。

簡単には裂けたりしない素材のため、特殊なカッターを使って手作業で一つひとつ回収していきます。

エアバッグは大きく分けてホワイト、ブルー、ピンクの3色があります。メーカー、車体、年代、生産地などでバラバラのため爆発させるまで何色のエアバッグが出てくるかは分からないそうです。(下の写真はブルーのエアバッグ。)

エアバッグを取り出した後は、その他の部品を一つひとつ取り出していき、その場で状態の確認や撮影・商品管理をしていき、国内販売用・海外販売用に仕分けます。


障害者との協働作業


地域社会における共生社会を目指して、株式会社エコアールでは障害者が働く機会も創出しています。小さな電子部品の中に含まれる希少金属やレアメタルを取り出す作業であったり、再販売できるタイヤのクリーニングなどを行っています。


自動車の中に残っている液類から鉄屑まで

再利用できるモノはとことんする


バッテリーやタイヤ、ホイールなどもそのまま使用できるものは点検・クリーニングをした後に再販売し、そのまま使用できない場合でも原料として使用できるようにリサイクルします。

エンジンも修理・点検をして再利用できるようにします。

残った小さな鉄屑は原料として使用できるように再資源化に努めます。

自動車に残っているガソンリやこの再資源化の工程で生じた液類もガソリン、軽油、油、水、LLCに分けて回収をし再利用します。どうしても再利用できない液類のみ適切な処理をされているそうです。

 

以上が<回収編>となります。エアバッグの回収だけでなく自動車をリサイクルするのにはこれだけの手間がかかるということを感じていただけましたでしょうか?ただこれだけでも、まだエアバッグやシートベルトはみなさんにお届けできるような状態ではありません。さらに工程が続きます。次回の<洗浄・解体編>もぜひご覧になってください!

AIRBACKプロジェクトのアイテム一覧はこちらからご覧ください。

 

※エアバッグやシートベルトを供給してくださる企業様・団体様も随時募集しておりますのでぜひお問い合わせください。

 

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