ソーシャルキーワードは大人の嗜みなのか?
持続可能な社会システムへの転換が世界的に求められている今、ソーシャル・キーワードはCSR担当者だけではなく、社会人の一般常識に!
REBIRTH PROJECTでは、毎回「話題のソーシャル・キーワード」をピックアップします。第3回目は「ファーフリー宣言」について解説します。
あのGUCCIも、Armaniも「ファーフリー」の時代
倫理的観点から、リアルファーを着用しないことを宣言する海外セレブも多い中、近年、ラグジュアリーブランドでも盛んに「ファーフリー宣言」を表明しています。
最近ではGUCCIが2018春夏コレクションからリアルファーを使用しないことを発表し、大きな話題となりましたし、Armaniはアルマーニグループの全ブランドにおいて「ファーフリー宣言」をしています。
また、カジュアルブランドであるH&MやZARAなどもファーフリーブランドです。
しかし、「ファーフリー宣言」とは具体的にどのような行動のことを指すのでしょうか?
実は、「ファーフリー宣言」とは、各ブランドが「ファッションにリアルファーを使用しない」ことを宣言することを意味します。
「ファーフリー宣言」をし、ブランドアイテムにリアルファーを使用しないと宣言したブランドは、毛皮に反対する国際連盟のFur Free Alliance、通称FFAによるいくつかの条件をクリアすることにより、「FUR FREEブランド」の認証を得ることができます。
近年、製造過程の残虐性がインターネット等で広く知られるようになり、動物から毛皮を剥ぐことで製造されるリアルファーを、動物愛護の観点から「買いたくない」、「毛皮を使用するブランドをサポートしたくない」という消費者も多くなってきました。
そのため、「ファーフリー宣言」を決断したブランドは、現時点で800を超えるといわれています。
さらに、フェイクファーと呼ばれる人口毛皮の技術は、飛躍的に向上しています。
見た目はリアルファーとほとんど区別がつかないほどのアイテムも少なくなく、さらに、質も高く、手入れも簡単であることから、動物を犠牲にすることもないエシカルな観点はもちろん、このような理由からも多くのセレブリティが愛用しています。
最近は、持続可能な素材であることからも、フェイクファーではなく、ポジティブな意味も込め「エコファー」と呼ぶことが主流になってきました。
値段もリアルファーよりも安く、一般人にとっても手に入れやすいのが「エコファー」です。
なお、日本でも購入できる FUR FREE(毛皮を扱わない)ブランド一覧は、NPO法人 動物実験の廃止を求める会 JAVA(JAPAN ANTI-VIVISECTION ASSOCIATION)のホームページから確認ができるようです。
自分が購入したアイテムにリアルファーが使われていないか、また、ファッションのために動物の命を犠牲にするアイテムを購入する必要があるのか、この機会に改めて考えてみてはいかがでしょうか。
(参照)
FUR FREE ALLIANCE
https://www.furfreealliance.com/
NPO法人 動物実験の廃止を求める会 JAVA(JAPAN ANTI-VIVISECTION ASSOCIATION)
http://www.java-animal.org/
Writer/ Nana Takeda