「人類が地球に生き残るため」にリバースプロジェクトが取り組んでいる“食”に関するプロジェクトの一つが、「美味しい水曜日」。
リバースプロジェクトオフィスの地下にあるPR BARにて、隔週水曜日に行われる参加型のイベントです。
毎回リバースプロジェクトケータリングのおいしいご飯を食べながら、食に関するさまざまな分野のエキスパート、おもしろい取り組みを推進しているゲストをお招きしてお話を聞きます。
- お味噌を手作りして、できあがりの一年後に開封してみたり
- 太陽光発電で「ソーラー焙煎」されたコーヒーをあじわってみたり
- リバースプロジェクトが手がける無農薬米RICE475の収穫祭も・・!
今回は過去に行われた美味しい水曜日の模様をお届けしたいと思います。
今回の「美味しい水曜日」のテーマである『MOTTAINAIキッチン』とは、フードロスをテーマにしたロードムービーのタイトルで、過去に開催された「美味しい水曜日」にて、同じくフードロスをテーマにしたロードムービー『0円キッチン』の二作目
フードロスとは?
フードロスとは、人が食べるためにつくられた食料が、失われたり捨てられたりしてしまうことを指します。食べ物は、生産されてから私たちの口の中に入って消費されるまで、農場や漁場、貯蔵施設、食品加工工場、スーパーやコンビニ、そしてレストランや家庭など、様々な場所を川を下るように旅していきますが(この流れを、経済の言葉でサプライチェーンといいます)、その途中で、まだ食べられるにも関わらず、様々な理由から失われたり、捨てられたりしてしまいます。
世界でつくられている食べ物のうち、なんと3分の1が捨てられてしまっていると言います。
日本でも、まだ食べられるはずのものが642万トンも捨てられており、
これは1年間に獲れる魚の量(374万トン)を大きく上回るのだとか。
出典:フードロス・チャレンジ・プロジェクト http://foodlosschallenge.com/
『0円キッチン』をテーマとした「美味しい水曜日」当日は、監督であるダーヴィド・グロスさんと配給会社であるユナイテッドピープル代表・関根健次さんをお迎えし、トークショーと上映会を行いました。
『0円キッチン』では、監督ご自身が廃油を燃料とするキッチンカーに乗り、世界中の廃棄食料から食材を選び、オリジナルレシピで調理した料理を人々に振る舞いました。
時には、一般家庭やスーパーで廃棄されてしまうような食材も美味しい料理にしてしまいます。
特に印象的だったのは、監督ご自身が“楽しみながら”フードロスの問題解決に取り組み、持続可能な社会を目指している姿。観る者に向けて様々なアイデアを提案していました。
さて、そんな『0円キッチン』の二作目である『MOTTAINAIキッチン』をテーマとした今回の『美味しい月曜日』では、前回と同じく配給会社ユナイテッドピープル代表・関根健次さんをお迎えしました。
監督は、イベントの前月に日本に再来日し撮影を行ったそう。
『0円キッチン』の二作目のタイトルが『MOTTAINAIキッチン』になった理由は、日本の“もったいない精神”に監督が感動されたこと。監督ご自身がこれまで抱いてきた想いを一言で表す言葉に出会ったということもあって、二作目の舞台を日本に選んだのだと、関根さんは話していました。
一方、撮影を通して日本のフードロス問題の現状に触れたとのこと。ある青物市場では、新鮮でまだ食べられる状態であるにも関わらず、約2400個ものキャベツが廃棄されており、その光景に、監督と関根さんは衝撃を受けたそうです。
撮影期間中、監督と関根さんは、日本各地を20箇所周りました。精進料理の料理長との交流から、食材の状態に合わせて無駄なく食材を調理する、和食の調理法にフードロス問題の解決に向けてのヒントを見出したとのこと。
さらに、市民発電が盛んな熊本県小国町を訪れ、そこで行われている地熱発電を中心としたサスティナブルエコノミーの様子に、監督は感銘を受けたそう。
今回のテーマである「MOTTAINAI」という言葉には、「RESPECT FOOD」、「RESPECT LIFE」という意味も込められていると関根さんは話します。
多くの命を犠牲にして、人は生きています。その命に対する尊敬や感謝の念を持てば、フードロスの解決へとつながるのではないでしょうか。
『MOTTAINAIキッチン』の公開日は未定ですが、監督がどのように日本のフードロス問題と向き合ったのか気になるところですね。公開が待ち遠しいです!